B&Tを代表する サブマシンガン APC9K が正式ライセンスのガスブローバックで登場
近年、欧米を中心とした軍や法執行機関でライフルや サブマシンガン の採用が進み、プロ市場でのシェアを順調に拡大しているB&T。台湾を拠点とする新進気鋭のエアガンメーカーARCHWICKとのタッグにより、B&T AIRとして正式ランセンスのエアガンを展開しはじめたことも記憶に新しいが、人気を博したボルトアクションSPR 300 PROに続き、 サブマシンガン の人気モデルAPC-9Kがガスブローバックで登場することになった。
B&Tの サブマシンガン と言えば、サバゲープレイヤーにとってはKWA MP9(TP9)ガスブロシリーズ(正確に言えばPDWであるが)のイメージが強いと思うが、MP9は元々Steyr(ステアー)が開発したTMPの権利をB&Tが買い取ったものであり、オリジナルデザインのAPCのガスブロ化はB&Tに注目するプレイヤーにとっては念願叶ったと言えるニュースではないだろうか。
B&T AIR APC9Kガスブローバックの概要
B&T AIR APC9Kガスブローバックは、実銃と同じくアルミ製のアッパレシーバーとポリマー製のロアレシーバーで構成される。実銃では2019年にマイナーチェンジを受けたAPC9K PROをモデルアップしており、初期モデルとは違いAR15タイプ互換のグリップに交換可能なほか、チャージングハンドルやセレクターなど操作系が全てアンビ対応となっている。
ストックはワイヤータイプのテレスコピックストックを装備し、伸ばした状態で3段階の長さ調整が可能。素材はスチール製。現在のところアフターパーツについてはアナウンスされていないが、APC9ガスブロシリーズとしてKモデル以外の2機種のバリエーション展開が予定されており、将来的に別のストックに交換することも可能と予測される。
マガジンはB&Tデザインの9mmマガジンを再現した専用マガジンとなるが、KWA MP9と同じように金属製のマガジンとなることが予想される。ただし、MP9とはボルトキャリアに対しての取り付け角度が異なるため互換性はない模様。重量についてもKWAの半分以下となるようで、素材は恐らくアルミ製ではないかと思われる。
また、ハイダーはMP5やMP7などHK系 サブマシンガン と共通のトライラグマズルとなる。他メーカーとの互換性はいまのところ不明だが、Omega 9Kタイプなどが使用できるのではと思われる。可能であれば、アフターパーツとしてB&T RBS サプレッサーなどが発売されると嬉しいが…果たしてどうなるか。
その他、分かっている仕様などについては以下の通り。
本体仕様
型番:AW-GBB-APC9K-B
全長:323/531mm
重量:2,400 g
装弾数:50発 (6mm BB弾)
ホップ:可変式
ファンクション:SEMI/FULL AUTO GBB
パワーソース:HFC134a、HFC152a、HFO1234ze
パーツ仕様
B&T AG オフィシャルライセンス商品
・トライラグマズル(14mmネジ)※正逆不明
・アクセサリーサイドレイル
・フリップアップフロント/リアサイト
・アンビマグキャッチ
・アンビセレクター
・アンビボルトリリース
・アンビチャージングハンドル
・ARスタイルグリップ
・CNCボルトキャリア
・スチールスライドストック
法執行機関向け サブマシンガン APC9K PROとは?
実銃のAPC9Kについても少し紹介をしておこう。スイスで誕生したB&T(ブリュッガー&トーメ)は元々スイス国内市場向けにサプレッサーを製造する企業であったが、ステアーから製造権を買い取ったTMPをTP9及びMP9として改良して製造販売することをきっかけに銃器生産を開始し、いまや各国の軍や法執行機関に武器類を納入するメーカー及びサプライヤーにまで成長している。
APC9開発のきっかけは、MP9の販売を通して知った警察機関の9mm サブマシンガン へのニーズの大きさである。2011年に発表されたAPC(Advanced Police Carbine)は法執行機関向けに開発されており、現場からのフィードバックを元に、現在に至るまで様々な改良とバリエーション追加を繰り返し、いまやSIG SAUER MCXに勝るとも劣らないモジュールライフルとしての製品展開を果たしている。
APC9Kは9mm弾仕様のK(クルツ)、民間カテゴリに当てはめればピストル扱いとなる最も短いモデルだ。名称やサイズからどう見てもHK MP5Kを意識したモデルではあるが、M4に近い操作感やモジュラー性能、プロフェッショナル向けの開発が功を奏してか、2019年にアメリカ陸軍とSCW(サブコンパクトウェポン)の契約を獲得した。
APCシリーズは現在、ピストル弾対応の サブマシンガン だけではなく様々な弾薬に対応したマルチキャリバーとしてB&Tのフラッグシップモデルに君臨しているが、SCW契約と同年に追加されたPROシリーズは主力であるAPC9/40/45及びAPC10の改良バージョンであり、B&T AIR APC9KもこのPROをモデルアップしたものとなる。
B&T AIR及びARCHWICKについて
B&T AIRの製品は前述の通りARCHWICKが開発・製造を行う。ARCHWICKはメーカーとしての歴史はまだ浅いものの、創設メンバーはエアソフト業界などで30年以上の実績を持つベテランだ。まだまだ小規模なメーカーでありながら、正式ライセンス供与よりも一歩踏み込んだB&T AIRというブランド化をB&T AGに決断させたあたり、信頼性の高い製品づくりを裏付ける証拠と言えるだろう。
ARCHWICKは現在カテゴリを問わない製品展開をしているが、一貫しているのはリアリティである。意匠の再現を含むものは全てランセンスを取得し、クオリティの高い製品を生み出している。ガスブロ製品では、東京マルイ及びGHKベースのL119A2コンバージョンキットをリリースしているが、オルガエアソフトでも持込による組込依頼を受けたが中々の精度の製品だった。おのずとAPC9にも期待が高まる。
また、ARCHWICKは実際にB&T AG本社を訪れ製品に対してのサポートを得るなど直接的な交流を図っており、単純な書類上の契約ではない関係性を築いている。
B&T AIR APC9Kのリリース時期は当初予定より変更となったのだが、これは製品クオリティーを上げるため一部のパーツをCNC成形による高精度パーツに変更するためだ。B&T AIRは、自社製品にゲームツールとしてもコレクションアイテムとしてもユーザーに高い満足度を持ってもらうことを目指しており、これはB&T AG社の意向でもあるとのこと。
B&T AIR APC9Kガスブローバックのリリースは2023年9月中の予定。メーカー希望小売価格は63,800円(税込・予価)。また、50連スペアマガジン(予価:6,028円[税込])も同時発売予定だ。製品概要でも触れたがAPC9Kのほか2機種のバリエーション展開も予定しているほか、冬季にはCO2マガジンの販売も予定しているとのこと。
オルガエアソフトでも取り扱い予定となるが、予約の開始や発売時期の確定については追って情報を公開するため、当サイトやtwitterを随時チェックして頂きたい。
APC9Kへの期待もさることながら、今後のB&T AIRの製品展開にも大いに注目したい。
オルガエアソフトで取り扱い中のB&T関連商品はコチラ
※B&T AIR以外の商品も含みます。